東包材観劇会 新春浅草歌舞伎開催

日 時:平成31年1月5日(土)
場 所:浅草公会堂『新春浅草歌舞伎』


東包材厚生事業として恒例の観劇会が、1月5日(土)お正月賑わい真っ盛りの浅草に於いて「新春浅草歌舞伎」を開催した。

浅草駅から浅草寺へ向かう歩道には大勢の人がごった返しており仲見世通りは既に身動きも出来ない様子。
観劇前にチョイとお参りに・・・の目論見は見事に打ち砕かれ、人ごみを避け裏路地を通り浅草公会堂へ到着。

今年は第一部・第二部の上演時間が例年より長く入替時間が短い為か、浅草公会堂のロビーにも大勢の人が溢れていた。
新しい世代と言われたメンバーでの新春浅草歌舞伎も五年目を迎え、それぞれが多岐にわたって活躍を重ねてきた演技に大いに期待が沸くところである。

今年の演目は「寿曽我対面」「番町皿屋敷」「乗合船惠方萬歳」の三幕である。
開演に先立ち、『お年玉〈年始ご挨拶〉』今年、舞台中央でお客様をお迎えしたのは二代目中村鶴松。
鶴松は子役から五歳で歌舞伎のオーディションを受け中村勘三郎の目に留まり、中村屋の部屋子となった。

一幕目の「寿曽我対面」は父を討たれた曽我兄弟の敵討ちの話で、江戸歌舞伎では、毎年正月に曽我兄弟の登場する作品を上演する慣習があった。
その後さまざまな趣向によって繰り返し上演された「対面」の場面は、登場人物の役柄や扮装などが次第に様式化されていき、現在の『寿曽我対面』は、明治十八年上演時の演出が元になっている。

二幕目の「番町皿屋敷」は怪談「皿屋敷伝説」を下敷きに、怪談話ではなく旗本青山播磨と腰元お菊の純粋な恋愛感情から生じる悲劇として演じられている。

三幕目の「乗合船惠方萬歳」は、巳之助・種之助・新悟・隼人・橋之助・鶴松・梅丸・歌昇・松也のオールキャストが勢揃いし、華麗な舞を披露し新春に相応しい華やかな舞台であった。

今回の観劇会にもたくさんの方に足を運んで頂き、今年初めの事業も成功裏に終わり、浅草での楽しい一日が過ぎていった。


2019年01月05日