大日製罐株式会社 結束材工場見学

東京包装高等専門校 結束材工場見学
大日製罐株式会社 埼玉工場


去る11月15日(木)東京包装高等専門校の結束材工場見学が、大日製罐㈱埼玉工場に於いて参加者7名で行われた。

今回の工場見学は、製罐事業部の十八リットル缶製造工程とプラスチック事業部のバンド製造工程の見学だった。

はじめに、会社説明があり、続いて製罐事業部概要、工場設備の説明を受けた。その後、衛生帽と白衣を着て製罐工場へ向かった。
入場時の衛生管理は、とても厳しく徹底されており、非常に印象深かった。
手を洗い、服についたゴミを落とし、シューズカバーを着用し、エアシャワーを浴び入場した。
工場の内側から外側に向かって気圧がコントロールされ、害虫やほこりなどが製品に混入しない様、空調管理されていた。この徹底した衛生管理をしていなければ、食品や薬品関係の取引はできないのだという。

見学した工場では18リットル缶は月130万缶製造され、国内でトップシェアを誇る。厳しい品質管理も印象的だった。
特にピンホールテスターと呼ばれる機械は、製造された缶内に気圧をかけ、漏洩のチェックを行う工程だった。
機械のチェックだけでなく、人が配備され「人の目」でジ~ッと漏洩がないか、製造された缶を確認していたことは、非常に印象的だった。
手間暇をかけ品質にこだわるからこそ、国内トップシェアを誇っているのだと、説得力のある生産工程だった。

休憩後にプラスチック事業部概要、工場設備の説明を受けバンド生産ラインの工程を見学した。
PPバンドの巾や厚みを、押し出し機から出す原料の量で調整していることに、驚いた。
押し出し機から出た原料は水で冷却され、延伸機で伸ばされ成型される。冷却で使われる水は、井戸水を使用していた。
この冷却に使う井戸水が十分に使用できることが、品質の高いバンドを製造するうえで欠かせない要素だという。

PPバンドの工場で最も印象に残ったのは、プラコアのリユースシステムだった。
その取り組みは、段ボールと違い、リサイクルで邪険にされがちなバンドの巻取り紙管をプラスチック管にし、リユースする。
ユーザーにプラコア回収専用箱を提供し、次回の納品と合わせて回収する。回収したプラコアは、検品・洗浄され再利用される。
「3Rの推進」により、環境へ配慮した包装資材の開発、供給が新しい潜在ニーズを掘り起こし、ビジネスチャンスになる。

今回の工場見学で学んだことを、今後の職務に役立てられるよう努めたい。

(第24期生・福見産業㈱ 清水英方)


2018年11月15日