三菱ロジスネクスト株式会社 マテハンハンドリング実習

東京包装高等専門校 マテハンハンドリング実習
三菱ロジスネクスト㈱ オンサイト研修センター


去る2月22日(木)、埼玉県春日部市にある三菱ロジスネクスト株式会社・オンサイト研修センターに於いて、
東京包装高等専門校の体験実習が行われた。

三菱ロジスネクスト㈱は、本社を京都に構え、京都工場、滋賀工場、安土工場、羽生工場などで主にフォークリフトや物流機器の製造、物流システムの構築からフォークリフトの技能講習まで多岐の分野にわたり手掛けている会社である。

先ず、到着後ロビーに於いて担当の方より、旧ニチユ三菱フォークリフトは2017年10月1日にユニキャリアと経営統合し、社名変更になった経緯の説明を受け、その後実習についての注意点の説明を受けて展示場へと移動した。
まず入口を入ると、旧式のリーチフォークが目に入る。
運転席に回ってみると人が一人乗れるのか疑問のスペースだ。ある意味ダイエットにはいいのかもしれない。
次に最新のリーチフォークが並んでいる。運転席は夜食しても安心のサイズだ。
中でも、前輪が真横に向き、カニ走行ができるフォークが注目である。
斜めに走行したり、旋回も最小のスペースで可能だ。
但し、その分モーターも多く使っている為、高額である点やメンテナンス代もかかるとこっそり教えて頂いた。


次に移動すると、市場で見かけるけん引車(ターレット・トラック)が展示されている。
車好きにはたまらないであろう、その全く変わらない形はシンプルイズベストという事だろうか。
続いて進むとラックが並んでいるが、フォークの達人でも旋回できない通路幅で設置されている。
これにはラックフォークというフォークリフトが活躍する。収納上手な倉庫にはこのフォークリフトが最適である。
他にも、人が乗り込んで昇降できるリフトもあり、爪でパレットを奥までくわえるとロックがかかる装置や、安全バー、安全帯もついており、万が一は起こりうると考え、安全への配慮を徹底した設計である。


フォークリフトではないが、音声によるピッキングシステムも驚きである。
音声ガイドに従い、指定商品をピッキングするシステムであり、両手が空くので作業スピードが上がるだろう。
ラジオが聞けないのは難点ではあるが。
その脇には運転席のないフォークリフトが停止位置にぴったりと収まっている。
無人のフォークリフトである。
今までは倉庫の地面に磁石を埋め込む必要があったが、こちらはレーザー誘導式の最新タイプで、反射板で位置を認識し、動きもよりスムーズだ。
二台同時に動くデモをみていると、遠くない未来に無人化になるのだと確信できる。
フォークリフトでの事故は件数では多くないものの、起こると重大事故につながることが多い為、安全性を高める製品が日々開発されている。
ドライブレコーダーや光・音声による警報装置、近づくとバイブレーションで知らせる装置など、ユーザーに合った製品を選べるようにラインナップされている。
三菱ロジスネクスト㈱の商品が、築地市場や大手ネット販売企業の倉庫で採用されているのも、こうした企業努力の賜物だと実感した。

今回の体験実習を通じて、当たり前にあるフォークリフトがいかに安全面や機能性を考えて作られており、一つ一つの取り組みに利益の追求だけではない企業努力の発見があった。
このテーマをレポート担当に選んだのは、今後の物流における最重要テーマであり、包装資材もより自動化に向けた製品を意識できるかで変わるのではないかと感じた為である。
今後の営業活動に活かしていきたいと感じた実習であった。

(第23期生・ロジスパック㈱ 武藤玄己)


2018年02月22日