マクセル株式会社 粘着テープ工場見学

東京包装高等専門校 粘着テープ工場見学
マクセル株式会社 スリオンテック事業本部


去る11月9日(木)東京包装高等専門校の生徒十名が参加し、
マクセル株式会社スリオンテック事業本部(神奈川県川崎市)に於いて、第二回工場見学が行われた。

今回見学したスリオンテック事業本部は1954年に菅原工業㈱として設立され、2012年に日立マクセル㈱スリオンテック事業本部となった。
その後今年2017年10月より日立マクセル㈱はマクセルホールディング㈱の事業会社としてマクセル㈱となっている。

会社名の「マクセル(Maxell)」は、Maximum Capacity Dry Cell(最高の性能を持った乾電池)という言葉の、頭の「Max」と最後の「ell」をとって付けられている。
また「スリオンテック」の名前の由来は、設立時の社名である菅原工業の頭文字「S」と当時の社章で用いられていたライオン「LION」に、テクノロジー(TECHNOLOGY)の「TEC」を合わせた言葉である。

この事業本部では粘着テープ及びインクの製造販売を行っており、国内九拠点に加え、海外にはインドネシアに生産拠点を置いている。
会社沿革や粘着テープに関する基本的な説明の後、キャップを着用し外靴と内履きを履き替えて工場内の見学に向かった。

最初に見学した「フィラメンテープ」の製造ラインでは、約2500~2800本ものガラスまたはポリエステルの細い糸を縦方向に貼り付けていく。
この工程により基材が補強され、引っ張り強度が強くなる。
一本一本の糸の通る箇所は決まっており、非常に繊細な製造現場であることがうかがえた。
次に、テープのスリットを行う切断機を見学した。最小3㎜もの細い幅で切断が可能な機械や、自動で不良幅の製品を判別・除外するセンサー機器も配備されていた。
巻き取りと切断が同時にできる機械では、巻きの長いテープを切断することが可能だ。
最後に、テープの粘着三大特性(粘着力・タック・保持力)と粘着二大物性(引張強さ・伸び)に関する説明をして頂いた。
テープの強さと一言に言っても様々な要素により構成されており、その組み合わせで異なる多くの需要に対応できることを学んだ。

今回の工場見学及び講義を受けて理解できたテープの製造過程や構成要素・材料等をしっかりとお客様に伝える事で、お客様の需要により見合っ
た提案をし、要望に応えられるようにしていきたい。

(第23期生・㈱ウスイ包装 笛吹直輝)


2017年11月09日